角膜・ドライアイ外来
診療日 | 金曜日 午前 |
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角膜・ドライアイ外来は、角膜、結膜、涙といった眼球表面の疾患の診療を行っています。角膜(いわゆる黒目)は眼の最も表面にある透明な膜で、眼に入る光が最初に通過する膜です。眼球の形を保持するとともに、光を屈折させて眼内に導入する重要な働きがあります。
正常の角膜は、透明で、表面が平滑で、きれいな球面をしています。また、体の表面では最も知覚の鋭敏な組織です。したがって、角膜表面に傷がつくと、角膜の透明性、平滑性が損なわれて視力が低下するとともに、激痛を伴います。菌の感染を起こして深い角膜潰瘍を生じると治癒しても角膜混濁が残り、視力が著しく低下します。また、角膜の内側にある内皮は、角膜の透明性を維持する重要な働きがありますが、さまざまな原因で角膜内皮が障害されると、ついには角膜が水ぶくれ状に腫れる水疱性角膜症を生じて痛みと視力低下をきたし、角膜移植が必要になります。
当外来では、細菌や真菌、ヘルペスウイルスなどによる感染症、免疫疾患、円錐角膜、角膜変性症、外傷、水疱性角膜症などさまざまな角膜疾患を診療しています。角膜表面と結膜は連続しており、その上には涙が覆っていますので、結膜の疾患、涙の異常は角膜の病変と関連しているため、重症のアレルギー性結膜疾患やドライアイの診療も行っています。
治療は常に最先端の情報に基づき、羊膜を用いた眼表面の手術や、全層角膜移植、表層角膜移植、深層表層角膜移植、角膜上皮移植、輪部移植、角膜内皮移植など高度の手技を要する治療を積極的に行っています。
医師は、患者さんに十分ご理解いただけるようできる限り詳しい病状説明を心がけています。また、兵庫アイバンクのコーデイネーターが出務し、医師の指示のもと、角膜移植を待機する患者さん、角膜移植を受けられた患者さんの心理面のサポートに当たっています。